2017/04/30

発症後24時間以内に重症化しやすい子どもの髄膜炎

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発症後24時間以内に重症化しやすい子どもの髄膜炎

子どもは免疫力が低いため、風邪をひきやすいです。髄膜炎は重症化すると生命に危険が及ぶことがある病気ですが、風邪と症状が似ているため見逃されることがあります。見逃さないためにも、ここで症状を確認しておきましょう。今回は、髄膜炎の症状と治療法について解説します。

髄膜炎の症状

髄膜とは、脳と脊髄を守る膜の総称です。脳は内側から順番に軟膜、クモ膜、 硬膜の3層の膜に守られています。髄膜炎では、これらの膜に炎症が起こります。髄膜炎は、細菌感染が原因の細菌性髄膜炎と、ウイルス感染が原因の無菌性髄膜炎に分類されます。

髄膜炎を起こすと頭痛や吐き気、嘔吐等の症状が現れ、けいれんや意識障害が伴うこともあります。新生児や乳児には、発熱や発疹が現れることがあります。また、顔と眼の動きを調節する神経が障害を受け、眼が内側や外側を向いたり、顔が歪むことがあります。
また、首の後ろが硬くなることで首が前屈しにくくなる項部硬直という特徴的な症状が現れます。床に手を着かずに首を前屈させることが難しく、首や背中の後ろに痛みが生じている場合は項部硬直が疑われます。これらの症状が認められた場合は、髄液を調べる必要があります。正常の髄液は透明ですが、細菌性髄膜炎を起こしていると濁ります。重症の場合は、粘度が高い膿になります。

難聴や精神遅滞、けいれん、視力障害、水頭症(髄液が過剰に増加する病気)などの後遺症が残ることがあります。

髄膜炎の治療

髄膜炎の治療では、細菌性の場合、十分量の抗生物質を静脈内に投与します。非常に容体が悪い小児に対しては、髄膜炎の検査を行う前から投与を開始することがあります。その後、検査で判明した細菌の種類に応じて、必要であれば抗生物質の種類を変更します。また、生後6週間以降の小児に対しては、神経障害を予防するためにステロイド薬を投与することがあります。


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